源氏 物語 角田 光代。 『源氏物語』新訳について|角田光代|Web河出

源氏物語 上 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集04)

輝く皇子として生まれた光源氏が、女たちとさまざまな恋愛を繰り広げる物語であると同時に、生と死、無常観など、人生や社会の深淵が描かれている。 けれどもそのずいぶん前に、男たちの間で明石一家について噂されているんです。 訳し方は悩みに悩んで、一時は和歌だけ、歌人の方に短歌の現代語訳を外注することも真剣に考えました。 紫式部に作家が溶け込み、それぞれの個性がにじみ出る。 与謝野晶子訳、谷崎潤一郎訳、瀬戸内寂聴訳と今は多くの現代語訳があるなか、自分はどう訳していくか、どのように物語を立ち上げるか、角田さんはたいへん苦労したとおっしゃっています。

Next

源氏物語 中 :角田 光代|河出書房新社

薫と匂宮が浮舟をめぐって三角関係となる「宇治十帖」は、ドラマチックで現代小説のような面白さがあり、多くの女性から人気を集める巻です。 角田 はい。 そこで古典は現代語に訳してしまおう。 どの作品にどんな作家がふさわしいのか。 そしてその感情は、今の私たちでも十分わかることなんです。 私の小説はよく読みやすいと言われます。

Next

源氏物語 下 :角田 光代|河出書房新社

——敬語表現を捨てたことも大きいのではありませんか。 それでその帖をまたあらたに訳しはじめ、そのうち、違う、訳しなおせではない、まだまだ終わってくれるな、もっとつきあいなさいと言っている、と思うに至った。 角田 底本にしているテキストで「ここは草子地です」という注釈があるところを、わりと忠実に訳していきました。 そうするとその中から選べるのかなとか思うじゃないですか。 そんな角田さんのボタンをたまたまた僕の指が押した。 帰って泣きます。

Next

『源氏物語』新訳について|角田光代|Web河出

そんな本作の魅力について、編集を担当した河出書房新社・日本文学全集編集部の東條律子さんに作品ガイドを寄せていただきました。 単行本 - 文学全集• それを聞いた母親は、「月経があるということは、妊娠しているわけではないな」と安心するのです。 それは翻訳としてとても正しい姿勢ですね。 「日本文学全集」の作品リストを見たとき、翻訳したい作品があったとおっしゃいました。 それまで全然感情移入しないで淡々と訳していたんですけど、あそこにきてなぜか幼い二人が可哀想で可哀想で。 いきなり僕が顔を出すと脅すみたいで良くないから、最初は編集者が行きました。 新しい「角田源氏」は、普通の読みやすい現代語で書かれています。

Next

『源氏物語』新訳について|角田光代|Web河出

可哀想なことに、イギリス人はシェークスピアを込みいった原文で読むしかないのだ。 私も自分でどう考えるか、楽しみです。 こんなにいい町を作って、憎き敵も成敗して、権力も戻してあげた、あれ、でもそれでハッピーエンドにならないぞ、おかしいなという思いが、作者にあったんじゃないかなどと想像してしまうんですね。 さらにじゃあ私の名前が挙がった理由は何だろう、ということを次に考えました。 捨てたものがいっぱいあります。 そのとき「一葉をやり終わってどうだった?」と訊いたら、「訳すということが読むということのすごい深いバージョンだってわかった」と言っていて、そうなんだ!と思っていたんですけど、今ならちょっとわかるような気がします。 たとえば光源氏よりも年上であることに気後れしたり、光源氏があまりにも美しいために恥ずかしかったりして、普通に接したいのにツンとしてしまう。

Next

角田光代による新訳『源氏物語』、ついに完結! 2月27日『源氏物語 下』発売。|河出書房新社のプレスリリース

僕は国内の文学のことを知らない。 もう若くないという年齢的なこともあるけれど、それだけではないような……。 全三巻のうち上巻がこのたび刊行されましたが、中巻、下巻といまも翻訳は続いております。 そのときはこの仕事がどれほど大変か、まだわかっていなかった。 だから翻訳者が書いた数だけ作品が増えていきます。 世に優れて魅力ある男の物語が、たくさんの登場人物を連ねて際限なく広がる。 書き手は百パーセントの力で書いたのかもしれない。

Next